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「キラ、アスラン。其処にいたのか。ずいぶん捜したぞ。 実はお前達に話したいことがあってな。直ぐに私の部屋に来てくれ」 不機嫌そうな表情でニコルは俺たちを見た。 ………話……一体今更、何の話を………? 「覚悟はして置いてくださいね、お二人とも」 「・・・え?」 第34話 そして全てを襲う雨が目の前に 「・・・最初に嬉しい知らせをしよう」 ヒダカは詰まったような顔でアスランとキラを見た。 その表情は酷く深刻だったが、明るさを求めようとさらっと言う。 「アスラン、キラ。お前たちは晴れて兄弟だ」 「「・・・・・は?」」 「勘違いしないでくださいね。血が繋がっているわけでは有りませんので。 以前ヒダカ氏がアスランを養子にとったんです。あ、因みにキラがお兄さんですからね」 ニコルはアスラスラと説明していく。 「・・・っ・・・・・それって・・・!!」 キラは顔を輝かせる。 (……嬉しい…っ……アスランと、兄弟…っ) ヒダカは小さく微笑んだ。 「だが、そう笑ってはいられないぞ、二人とも」 「・・・・・・・・・え」 キラは直ぐに不安げな表情になる。 「アスランには今まで黙っていて、申し訳なかったと思う」 「僕が説明しましょうか?貴方がしゃべると…始まりません」 ニコルはテキパキ進めようとヒダカに言う。 ヒダカは小さく頷いた。 「キラに『不思議な力がある』。そう、皆に知らせてきました。 ですがキラにはそんな力は一つも………ないんですよ」 「・・・・・え?」 アスランは驚きを隠せないでいる。 「だから、不必要な存在と知られればキラの命が危ない。 守っていただけますよね?アスラン・・・?」 「・・もちろんだ」 どちらにしろ、キラが危ないという事は確かか・・とアスランは思った。 「でも、なんで?今更・・?」 キラは疑問を問う。 「何時までも辛かったのではないか・・・と思ってな」 「・・・・・・・・・・・・っ・・・もしかして!」 キラははっとした表情でヒダカを見た。 「前から・・最初から知ってて・・・アスランにそれを言ったの・・・?」 「・・・・・・・・・・・キラを守る為だと・・」 「違う!」 キラはヒダカをにらみつける。 「じゃあ、全部知ってたって事じゃないか!!!」 「キラ、ストップ!」 アスランはキラを引っ張る。 「離してよアスラン!どうして・・なんでアスランは何も言い返さないの?!」 「キラ・・・ストップ・・・キラ!」 「嫌だよ!そんなの・・・・っ・・」 「本当に申し訳ないと、思っている」 ヒダカはつらそうな表情を一瞬見せた。 「僕の方こそ御免なさい。でも、貴方の事は許しません」 「・・・・・・・・そうか」 「・・なんで・・・・・」 ぽそっとキラは呟く。 (どうして・・・・・何か、嫌な予感がする) 何も知らないなんて嫌だ。 もっとどんどん、知って生きたい。 誰も僕らの自由を奪わないで――――……。 ―――――――――――――――――後書き!!! いつの間にかに「天頂バス」&「タガタメ」になってました。 あはははは(汗) ってなわけで第34話!なんていう話だよ(笑) 予期せぬお話になってしまいました・・。 こんなことやっているから後でネタ忘れるんだよ(笑) ↑自分に言っています。 ・・・・・さて。どうしましょうか。考えてないから先に進まない; 4月23日 星凪聖夜 拝 |